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Channel: 山と土と樹を好きな漁師 ー「佐々木公哉のブログ」
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【函館市が大間原発(青森県大間町)の建設差し止め訴訟は 原発に不安を持つ全国自治体の代弁 ~ 使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」がまず先だ】 

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【函館市が大間原発(青森県大間町)の建設差し止め訴訟は 原発に不安を持つ全国自治体の代弁となる ~ 使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」がまず先だ】 

はじめに言っておきますが
 『原発が、決定的にダメなのは、「人類が生み出した未完成のものだから」です。
増え続ける「核のゴミ」の処理もできない。どうすることもできない原発。
それを、分かっていて使っている人類は、「愚か」としか言いようがありません。
そのツケは、必ず人類、地球を痛めつけるのす。福島原発の終息には100年以上掛かると専門家はいっています。でも、「使用済み核燃料」の始末をどうするのかは全く計画が皆無です。だから、自分たちが住めなくなる地球になる可能性もあるからです。』

↓↓こんなに近い、大間と函館市
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訴訟は全国に広がれ再稼働の訴訟
 
さて、函館市が大間原発(青森県大間町)の建設差し止めなどを求め、国や電源開発(Jパワー)を訴えたのは、全国的に大きな意味があると僕はおもいます。
 全国の原発立地周辺の自治体から半径25キロ前後の訴訟事例は、大きなことだと思います。
 何故なら、再稼働すり場合、全国自治体はこの訴訟に注目し、また住民も賛成するのではないでしょうか。再稼働するまえでも広がる事を期待し、例え、政府が強行に原発も再稼働を認めたとしても、脱原発の大きな発信力となると期待します。
↓↓全国の原発施設マップ
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↓↓大間原発の空撮。
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まず、「中間所蔵施設」を作って「廃炉」に~脱原発の手順
原発の廃棄物とも言える放射線の高い「使用済み核燃料の中間貯蔵施設」立地自体など何も決まっていません。原発を再建設、再稼働しすれば危険きわまりない「使用済み核燃料」は増えるばかりなのです。
 まず、原子力発電を直ぐに止めて、「使用済み核燃料」を出さないことからはじまります。
止めて、20年なりの期間をおいてる間に、「使用済み核燃料の貯蔵施設」の目処を立てて、最終的には、日本のすべての原発は廃炉にすべきでだと思います。
これが、「脱原発の手順」ではないでしょうか。

斧の半島は原発の巣
 僕が岩手の漁師として、一番危惧するのは、この他青森には、六ケ所村プルサーマルをふくめて、4つもの施設あります。
 またこの立地がすべて、太平洋沿岸にとっては、最悪の場所にあるのです。

何故なら、海の海流は津軽暖流に乗って、太平洋に出ます。すると、今度は、親潮で岩手県、宮城県沖に必ず流れ、福島まで行きます。
 そこで今度は黒潮とぶつかり、沖に出て行きます。沖合漁業にも深刻な影響もでるるの避けられない事実です。  この前のチリ沖地震による津波でもハラハラしました。

イメージ 4イメージ 5

 
 これまでのアクティブ試験などで、既に少量であっても汚染水はわずかで有っても放出しています。
これが、大きな事故でもあって、汚染水が海に流れれば、大変な事になります。
 ここらの沿岸漁業は無論、太平洋の壊滅するのです。3.11東日本大震災で小舟がアメリカ西海岸に漂流して着いたように、ハワイ、アメリカへと流れ、国際問題に発展するのは目に見えています。

僕は、20年ほど前から六ヶ所村のプルーマルの施設建設の時から、そういう海の影響を憂慮して反対の運動をわずかですがしてきました。
岩手の漁協の殆んどはそれを恐れていて「三陸の海を放射能から守る岩手の会」の会員となっています。

当時も自民党が政権でしたが、政府や原子力ムのやり方は、「強引で凄まじいもの」がありました。だから、住民を騙し、まさに、「大金という飴」を使う、その汚いやり口の「立地手口」は良く知っています。
これは、どこの原発立地自治体でもやって、建設して来たのだろうと容易に想像はつきます。
 とにかく、失礼な言い方ですが、原発立地してる全国の地方を調べると、原発立地敵地として政府や原子ムラが建設してるのは、これと言った、地場産業の力がなく、言わば貧しいところです。そういうところを狙って立地して来ています。
 
 前にも記事にしましたが、我が田野畑村にも、このプルーマルの施設建設の話があったのです。六ヶ所の前に立地が決まる5年ぐらい前の事です。
 岩手も田野畑村も、裕福なところではありません。農林水産県だから、建設場所の敵地として候補に揚がったのでしょう。その頃僕は23歳頃でしたが、熱心な村の寺の元保健婦の石見ヒサさんが先頭に立ち、一緒になって反対運動をおこないました。
今は亡き、県知事、中村直さん。田野畑村の村長は、この時にガンとして「岩手県は、田野畑村は自然と共に共存して行く」という道を選択して、「ノー」という姿勢を貫いたのです。
だから、岩手には原発はありません。素晴らしい先達に恵まれたと誇りに思っています。
 だから、今思えば、3.11の福島原発事故のあと、津波被害はあり危険な場面まで行きました。
沿岸住民はその点では、津波被害は自然災害でありますから、皆胸をなでおろしているのです。

全国の原発の「使用済み核燃料」が集められている
さて、六ケ所村のプサーマル施設の正式名称は、「六ヶ所再処理工場」ですが、「大間原発」はこれと類似しています。単なる原子力による発電所ではありませせん。
全国の原発の「使用済み核燃料」が集められています。ここに大きな違いがあります。

 大間原発は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムにウランを混ぜたMOX燃料を100%使用する世界初の原発。核のごみの“焼却炉”という性格も併せ持つ、特殊な原発でもあります。
 これと同じように、六ヶ所再処理工場も「日本の原子力発電所で燃やされた使用済み核燃料を集め、その中から核燃料のウランとプルトニウムを取り出す再処理工場」です。
 茨城県東海村に日本原子力研究開発機構が所有する再処理工場(東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所  最大処理能力:ウラン210トン/年)を置換する施設とされ、青森県六ヶ所村の敷地内にはウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センター、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターが併設して建設されています。
今後 MOX燃料工場の建設も予定されており、核燃料サイクルのための核燃料コンビナートを形成する予定です。

2006年3月31日に日本原燃は六ヶ所村に隣接する三沢市など合計5市町村とアクティブ試験についての安全協定を締結し、同日中に開始されたアクティブ試験(試運転)では、17ヶ月をかけて本物の使用済核燃料からプルトニウムを抽出し、施設の安全性および環境へ放出される放射性物質の量がでます。
430トンを処理して4トン前後のプルトニウムを抽出する予定だったのですが、相次ぐトラブルのため20回失敗して延長しています。
2014年10月に完成時期を設定していましたが、これら延期のため、当初発表されていた建設費用は7600億円だったものが、2011年2月現在で2兆1930億円と約2.8倍以上にも膨らんでいるのです。
大間沖には複数の海底活断層が走っています。
しかも、しかも、火山に近い原発です。恐山(休火山)まで約50キロ。そして、人口30万人の函館市までわずか18キロしかないのですから、訴訟が起きて当然ともいえます。

プルトニウムはウランの20万倍毒性.。ー角砂糖5コの量で日本人が全滅する
 プルトニウムはウランの20万倍も毒性が強く、角砂糖5コの量で日本人が全滅するといわれる毒性を持つ物質です。

なぜ、それほどの危険を冒してまでフルMOXに固執するのでしょうか。
答えは六ヶ所の再処理試験の何度も失敗した事による、頓挫にあるのです。
何度もアクティブ試験で失敗した、六ヶ所村のプサーマル。そこで、再処理燃料をどこかで消費する必要があった訳です。
それをMOX燃料として軽水炉で燃やそうというのがプルサーマル計画なんです。
 つまり、プルサーマルの目的は日本が大量に保有しているプルトニウムの消費にあります。
六ヶ所再処理工場には使用済み核燃料2919トンがあり、国内の2割が集中しています。
 大間原発が稼働した場合、プルトニウムの消費量は約1.1トン。これは国内18基のプルサーマル計画の2割に当たる事になります。

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大間原発は「初めてづくし」の原発
 大間原発の真の目的は破綻した核燃料サイクル計画を糊塗(スルーして隠す)するために、プルトニウムを大量に消費させることであり、発電は二の次の原発なのです。
つまり、六ヶ所に注いやした2兆1930億円は溝に捨ててしまう。ということです。
東京電力の送電線を使って首都圏へ送電するというが、距離800キロ。送電ロスがあまりにも大きいことからも、大間原発が持つ性格は明らかといえるのです。
 しかも、恐るべきことに、建設主体の電源開発(Jパワー)は水力、火力の建設実績はあっても原発の建設・運転の実績は全くありません。
 原子力資料情報室の澤井正子氏によれば、大間原発は「初めてづくし」の原発だといっています。


青森出身の劇作家・寺山修司はかつてこう書いています。
【下北半島は斧の形をしている。大間村から北海岬へかけての稜線が、その刃の部分である。斧は、津軽一帯に向けてふりあげられており、「今まさに頭を叩き割ろうとしてる」ように見えるのが青森県の地図である。しかし、惨劇はこれから始まろうとしてるのではない。すでに竜飛岬から鼻繰岬へかけての東津軽は、一撃を受け、割られたあとなのである】 (寺山修司著 『わが故郷』)

 寺山がいう斧とはドストエフスキーの小説『罪と罰』の主人公ラスコーリニコフの振り上げた斧であり、寺山がそれに見立てた下北半島は早世した寺山が予期しなかったであろう「核半島」となってしまったのです。

神話の果てに・・。 】 「大間原発の恐ろしさ」つづきはのちほど・・。未定です。
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【大間原発提訴 対岸の火事どころではない】
東京新聞社説  2014年4月4日
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  函館市が大間原発(青森県大間町)の建設差し止めなどを求め、国や電源開発(Jパワー)を訴えたのは、原発に不安を持つ全国自治体の代弁とも言える。事故に対して、発言の機会がないのだ。
 それは対岸の火事どころではない、という理由からだろう。
 津軽海峡を挟んでわずか二十三キロ。よく晴れた日には、大間原発の建設現場を見通せる。函館市が、自治体としては全国初の提訴に踏み切ったのは、福島第一原発事故を正しく恐れたからである。
 福島の事故のあと、原子力災害時の防災重点地域が、原発から半径三十キロに拡大され、函館市にも原子力防災計画と避難計画の策定が義務付けられた。深刻な危険があるから、そのような計画が必要になるのではないか。
 それなのに、事実上、原発の設置や稼働の前提になる安全協定を結ぶことができるのは、都道府県と立地自治体に限られる。そうでない市町村は、日常的に事故の不安にさらされながら、直接かかわることができない。
 人が生命の安全を求める人格権を持つのと同様に、自治体も破滅から身を守る権利があるとして、大間原発の差し止めを求めた函館市の主張には共感できる。
 遠隔地である東京地裁への提訴に際し、全国から五百万円を超える寄付も集まった。
 大間原発は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムにウランを混ぜたMOX燃料を100%使用する世界初の原発だ。核のごみの“焼却炉”という性格も併せ持つ、特殊な原発でもある。
 大間沖には複数の海底活断層が走っているという。プルトニウムを世界で初めて、しかも多く量を扱うことに、周辺住民が不安を抱くのは当然だ。
 二〇〇八年に着工し、東日本大震災で工事は一時中断したが、おととし秋に再開された。
 安倍内閣は「新増設には当たらない」と判断した。その一方で、原子力規制委員会は「事故を起こした日本で、世界初のフルMOXをやることには、相当慎重にならざるを得ない」と考える。
 福島事故後の特殊な状況下、このような事業を進めていくには、国民すべての理解が不可欠だろう。それが得られないままに、建設を続けるべきではない。
 Jパワーは、水力発電から始まった。大間の地域振興は、下北半島の風と送電網を活用し、風力発電に切り替えてはどうだろう。
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014040402000160.html


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