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Channel: 山と土と樹を好きな漁師 ー「佐々木公哉のブログ」
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被災地の自治体、新年度予算案過去最大に。~課題の一つは作業員、ボランティアの宿泊不足ー早期解決を!!

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県、被災地沿岸市町村の2012年度予算案が出揃い始めています。
全ての、自治体の予算規模は史上最高のものとなっています。
3.11震災復興関係予算が計上されているから当然です。
(田野畑村では、まだ発表されていません。)
 
そこでひとつの例として、
岩手で最大の被害の陸前高田市の来年の復興予算はどんな内容なのか・・。
そしてどんな問題があるのか・・?
それを、一部だけですが考察して見ることにします。
 
↓↓陸前高田の市街地の風景
イメージ 2
 
陸前高田市は、昨日新年度予算案を発表しました。
 
なんと総額は660億5800万円(前年度当初比511・6%増)で、当初予算案としては過去最高。
東日本大震災の影響で市税が半分以下に減少すると見込むが、仮設居住の早期解消や産業再生を図るため、市復興計画に基づく事業を48事業、303億5247万円盛り込んだものとなっています。
 歳入は市税が7億8859万円(同55・1%減)、地方交付税は134億9613万円(同169・9%増)。市債は14億890万円(同86・7%増)。繰入金は8億459万円(同398・5%増)で、財政調整基金2億円を取り崩した。収支内容です。
 
主な使途は復旧・復興の支出で、下の図を参照してください。
 
イメージ 1
 ↓陸前高田の被災の様子。
イメージ 3
 
↑↑このように、まず「災害廃棄物処理事業」に大半です。
 
後は、「土地区画整理事業」、「集団移転促進事業」や「公営住宅整備事業」などです。
その事業内容を見ると・・。
調査費や用地取得が主な内容で、建物が立つ訳ではありません。

後は、「水産業共同利用施設復興事業の補助金」などとなっています。

ここで、問題が出てきます。
これほどの予算規模となると、かなりの作業員が他所から入って来るはずです。
また、ボランティアも沢山の人が入って来きます。
すると、その人達の宿泊施設がないのが実態です。
現に、田野畑村でも多くの作業員が入っています。
ですから、今でも他所から来た人たちは、内陸、高台に残った近隣、市町村の宿泊施設を利用していますが、今でさえ、パンク状態です。
しかし、田野畑の500人収容できた「ホテル羅賀荘」も、4階まで浸水。まだ、復活していません。
 
↓↓4階まで浸水したホテル羅賀荘。
イメージ 4
 
↓↓高台にあり、体験学習館(自炊)を改修してはいますが、足りなくなると思われます。
イメージ 5
 
そこで、陸前高田市では
あふれた人は、遠方から通わなけばならない状況で、その分復興作業が遅れがちになると予想したのでしょう。旧矢作小校舎を宿泊施設として改修することにしたようです。
高台の公共の建物を宿泊施設としての利用。
これは、他の市町村も真似をしそうなところが出てくるとおもいます。
 
大型復興予算ですから・・
当然、復興作業員やボランティアなどの宿泊施設の確保は大切なことだとおもいます。

僕のところにも毎日ありがたいことに「田野畑村に行ってみたいのですが・・。」という問い合わせがきます。
そこで、困るのが宿泊施設が不足してることです。なかなか、見つからないのです。

 
おそらく新年度が始まり
各自治体の事業が始まれば、 「宿泊施設の不足」は必ず出てくる問題だと思います。
これは、宮城、岩手など震災にあった市町村の、同じ悩みの種だとおもいます。
新年度から予算が計上され、執行されていきます。復興はまだまだ長い時間をようします。
復興を早め、効率よく進めるには、被災地に宿泊施設の整備が求められています。
復興をスピーディに加速するためには、宿泊施設を確保すること。
まず、これをもクリアしないとダメだと思います。
 
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陸前高田・旧矢作小を宿に再生 7月オープン改修へ
岩手日報  (2012/02/23)
【写真=ボランティアや工事関係者のための宿舎として
改修する旧矢作小校舎=陸前高田市】
イメージ 6
 陸前高田市は、同市矢作町の旧矢作小校舎を宿泊施設として改修する。東日本大震災を受け、被災者の生活支援などに当たっているボランティアや復旧工事関係者らが当面無料で利用できるようにする。津波被害が大きい同市は、ホテルや民宿などの半数以上が被災し、支援者らの受け入れが課題となっていた。今年7月ごろにはオープンし、復興の加速につなげる。
 
 矢作小は昨年3月いっぱいで生出小、下矢作小と統合。名称は矢作小となったが、校舎は旧下矢作小を使うことになった。旧矢作小校舎は現在は津波で水没した公文書を修復させる作業などに使われている。
 
 鉄筋コンクリート造り2階建て。宿泊できるよう教室を区切るなど改修し、80人程度の収容規模を想定。冷蔵庫やシャワーも備える。
 
 管理運営は民間に委託する。食事は提供しないが、宿泊は当面無料にする考えだ。市役所仮庁舎までは約10キロ。ボランティアや作業員らの利便性が向上し、往来の活発化が見込まれる。
 同市内にはホテルや旅館、民宿など一般向け宿泊施設が18カ所あったが11カ所が被災した。震災前は計約640人だった収容能力は、現在は7カ所で約230人。ボランティアや工事関係者らの多くは近隣の住田町や遠野市、一関市から通わざるを得ない現状だ。
 陸前高田市最大の宿泊施設だった「キャピタルホテル1000」は同市高田町の長砂地区に移転、再建されることになったが営業開始は来年3月の予定。夏場は旧矢作小の施設がフル回転することになりそうだ。
 
陸前高田市511%増660億円 12年度予算案過去最高
 
陸前高田・旧矢作小を宿に再生 7月オープンへ改修
 

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