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Channel: 山と土と樹を好きな漁師 ー「佐々木公哉のブログ」
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秘密保護法 言わねばならないこと 東京新聞 特集・連載 【戦争とは、人と人とが殺し合うこと】ー「政府批判許さぬ国に ヴァイオリニスト小林武史氏」

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【戦争とは、人と人とが殺し合うこと】

「国家機密法」と「集団的自衛権」は、戦争に向かうパッケージです。

(本文引用)ーー

集団的自衛権の行使容認が必要な理由について、安倍晋三首相は「国民の安全を守る」ためと言う。だが、戦争とは「国を守る」という政府の宣伝から生まれる。どんな理由を付けようとも、戦争とは、人と人とが殺し合うことだ。

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 敵味方なく多くの血が流れたあの戦争の反省から、私たちは政府を再び暴走させないよう縛る日本国憲法を手に入れた。
民主国家とは国民の批判を受け、誤りがあれば修正しながら歩んでいくものだ。

「特定秘密保護法」は国の誤りを監視するための判断材料から国民を遮断してしまう。
 即座に生活に影響は出なくても、無言の圧力によって、気づかないうちにゆっくりと物が言いにくくなっていく。われわれ表現者が最初に苦しくなる。表現のための下調べにさえ応じてもらえなくなったり、自ら規制をかけてしまったりするかもしれない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
東京新聞 特集・連載 > 特定秘密保護法 > 秘密保護法 言わねばならないこと 

【政府批判許さぬ国に ヴァイオリニスト 小林 武史氏 】

東京新聞
  2014年9月1日
イメージ 1集団的自衛権の行使容認が必要な理由について、安倍晋三首相は「国民の安全を守る」ためと言う。だが、戦争とは「国を守る」という政府の宣伝から生まれる。どんな理由を付けようとも、戦争とは、人と人とが殺し合うことだ。

戦時中、中国戦線から戻った知人が「捕虜をはりつけにして射撃練習をしていたら当たり所が悪く大声で泣き叫ぶので、上官が切り殺してくれた」と自慢するのを聞いた。武力で他国を守る集団的自衛権の行使を認めることは、日本を戦争のできる国に変え、自衛隊を人殺しのための軍隊に作りかえることだ。

敗戦を告げる玉音放送を聞き、母と伯母は「戦争が終わった」と涙を流して抱き合いながら喜んでいた。十四歳の軍国少年だった私は「負けたのにうれしいとは何ごとか」と本気で切り殺そうかと思った。いま思えば、政府批判はおろか、政治的発言さえはばかられる社会で育ち「天皇陛下のために死ね」という愛国教育の結果だったと感じる。

敵味方なく多くの血が流れたあの戦争の反省から、私たちは政府を再び暴走させないよう縛る日本国憲法を手に入れた。民主国家とは国民の批判を受け、誤りがあれば修正しながら歩んでいくものだ。しかし、特定秘密保護法は国の誤りを監視するための判断材料から国民を遮断してしまう。

しかも、安倍首相は第一次政権で教育基本法に愛国心の理念を盛り込み、昨年十二月、国家安全保障戦略に愛国心を明記した。愛国心を押しつけ、秘密保護法で情報を隠すことは、政府批判を許さぬ息苦しい社会につながるのではないか。

 <こばやし・たけし> 1931年生まれ。国際交流基金の派遣でアジア各国や南米を訪れ、演奏会や青少年の指導をしてきた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2014090102000177.html

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